数ヵ月かけて選んだMTB(マウンテンバイク)を6月末に購入し、ほぼ週末ごとに友人と一緒に東京周辺の丘陵や低山を回っている。思えば、20歳代後半から30歳にかけてよく歩いた地域だ。
30歳代前半には友人に誘われて登山に熱中した。毎春、上高地の涸沢にテントを張り前穂高や槍に登った。厳冬期の赤岳も経験させてもらった。
64歳半ばで始めたMTBがいま楽しくて堪らない。そこで、ふと考えた。MTBの魅力って何だろう。
子どものころから自転車が好きで、30歳代はランドナーやロードレーサーに乗った。40歳代前半は中型スクーターに乗り、事故に遭って止めた。その後またロードに乗っていた。
年初から小径車を捜していたところ、前年にMTBに乗り始めた友人Hに勧められ、彼の門下生となった。Hは中学時代の同級生で自転車の専門家だ。1年半余り北米とヨーロッパを回ったことがあるし、僕にとっては大先輩だ。
MTBの最大の魅力は少年時代に戻れることではないだろうか。
バイクを押しながら山道を登り、樹の根を縫うようにして山道を下る。低山や丘陵といえども年配の身には辛い起伏にへとへとになる。体のどこかに傷ができる。それが楽しいのだから不思議だ。