5年ほど前に僕が韓国語を教えていた女性に再会した。待ち合わせた駅前の広場で会った途端、どちらからともなく声を発してハグをした。
恋愛関係にあったわけではないが、予想以上に懐かしい人だった。ハグをしたことで、それがよくわかった。双方の飾らない性格と彼女の朗らかさがハグを可能にしたと思う。
ハグという行為が日常的に習慣化している地域の人びとからすると滑稽でしかないだろうが、それが当然でない地域の者にとっては特別なことだから、文章で説明して自分を納得させる必要がある。
20歳代の初め、当時付き合っていた女性と駅のプラットホームで抱き合ったことがある。そのときのぎこちなさを覚えている。あれは演技だったのかもしれない。今回は自然に感じられた。
仕事でカナダに2年いたことが影響しているのだろうか、ある程度親しみを感じる女性しばらくぶりに会うとハグすることがある。彼女は英国に留学していたと記憶しているが定かではない。