歳を重ねるにつれて肉体的な変化に気づかされる機会が増えてきた。頭髪に白いものが混じり肌の張りが喪われていく。

これらのほかに目に見えない内面の変化がある。本当はこちらの変化のほうが恐いのだろうけれども、目に見えないから気づきにくい。

僕が64歳になってMTBを始めた最大の理由は、目に見えない変化に対する恐怖心だったのか。 いや、さほど考え抜いたうえの選択ではない。

確かなのは、中学校時代の友人と一緒に思いっきり遊びたかったということだ。MTBのおもしろさと体力の消耗具合は、中高年には度が過ぎるほどだ。

それに抗するかのように、隔週ごとの週末にMTBで走り、夕暮れどきまで遊ぶ。12月初めには日没後の薄暮のなか、標識をライトで確かめながら下山した。暗がりのなかに浮かぶ武蔵五日市の夜灯がまぶたに残る。