박 사장님との付き合いはもう15年ぐらいになる。年に何回かふらっと東京にやって来る。ことしも3回来た。僕がソウルに行ったときにもほぼ毎回会う。

二人で会うと、いつも馬鹿話しをするだけなのだが、長続きしている。ほとんど利害関係がないからいいのだろう。

今回は日本の伝統的な旅館に泊まりたいというので「西郊」という宿を手配した。その名のとおり都心の西に位置するが、一昔前の語感を感じる人は多くあるまい。2階の部屋から見おろすあまり広くない庭園に、不釣り合いに巨大な石灯籠が立っていた。夜雨のなかどっかと存在を主張していた。

少年だったころ「西郊」の前を通ると、よく大型の黒塗りセダンが停まっていたと記憶する。何とはなしに子どもが近寄ってはいけない場所だと思っていた。だからよく記憶しているのだ。

パクさんが泊まった(僕がそう仕向けた)お蔭で、建物のなかに入ることができた。1930年代に建てられた和風建築は僕ら二人の期待を裏切らなかった。二人の感慨は異なるだろうが、老夫婦が経営する宿所に僕は限りない郷愁を感じた。彼は日本的なものを感じたのだろう。