不思議な6日間だった。わずか2年ぶりのソウルなのに、何年も来なかったように感じた。あの懐かしさは何に由来するのだろう。少年時代を過ごした地域を数十年ぶりに訪ねたときに感じる懐旧の情に似ていた。
鍾路5街と惠化の間にあるキリスト教関係の会館を基点にして、光化門、仁寺洞、大學路、鍾路3街、清渓川、二村の漢江公園、東大門市場などを歩き、知人友人に会い、平澤、天安を訪ねた。あらかじめ計画していたわけではない。ほとんど、同伴者と友人まかせの旅程だった。
(photo: choe jeongsoon)
往復の便と宿泊は同伴の韓国人女性と一緒だったし、少なからぬ時間を彼女と共有したはずだが、束縛された感覚がなく、自由な時間に感じられた。なぜだろうか。それがわからないから、不思議な6日間なのである。
90歳を超えた僕の母親より少し若いが、年齢をあまり感じさせない天真爛漫さが、二人の女性に共通していて、どこか愛らしさを感じさせる。70歳近い僕が、これら高齢の女性たちに感じる愛らしさとは一体何だろう。母性だろうか、あるいは女性だろうか。