Hと一緒に御岳山から大楢峠を経て鳩ノ巣に久々のMTB山行に出かけた。大楢峠からアメリカ村に下るルートは3-4回走っているし、急峻な細い道が続くことはわかっていた。
吉野街道沿いの寒山寺駐車場にクルマを停め、ケーブルの滝本駅まで急勾配の道路を登っていった。滝本駅から自転車とともにケーブルで御岳山駅まで行き(片道560円、自転車290円)、

御岳山駅から自転車で御岳神社の横を通って大楢峠方面に行く角を曲がった。その曲がり角に茅葺き屋根の家がある。それを写真に納めて大楢峠に向かう。

なつかしい急峻な細い山道が僕を迎えてくれる。誰一人ハイカーのいない新緑に包まれた山道を走るのは爽快そのものだ。鳥たちのさえずりがいつになく高らかに響いていた。
御岳山→日の出山→大楢峠 – https://wp.me/p3g92r-ub
今回のMTB山行はひとつ気になることがあった。MRI検査の結果、腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症と診断され、右脚のひざ下のしびれ(部分的な麻痺)がひどくなっていたことだった。踵(かかと)を基点に右足の指先を上げようとしても上がらない状態だったからだ。ただ、踏み込むことはできたから、自転車のペダルを押すのは問題ないだろうと高をくくっていた。
ところが、右足で踏み込む力もかなり落ち込んでいたのだ。茅葺きの家を過ぎて10分ほど走ったろうか。いつもなら楽に登れるはずの登りに差しかかってペダルを踏みこんだが、右のペダルを十分に押せない。
むりに押し下げようとしてバランスを崩したと思った瞬間、右側の崖に自転車ごと頭から転落した。自転車は3mぐらい下で止まったが、僕は大きく投げ出されて空中を回転し、ヘルメットを被った後頭部を岩に強く打った。
続いて3回か4回後転するように転落し、肩や臀部を岩にぶつけながら自転車より10mぐらい下で止まった。はじめに後頭部が岩に当たったとき、ヘルメットと岩がぶつかる音と同時にシーンという音を聞いた。その後転げ落ちるあいだ大小の岩も落ちて僕に当たった。
意識はしっかりしていたので、落下が止まるとすぐ左右の腕を動かし、続いて両脚を動かして、自分で動けることを確かめ、登り始めた。Hが上から叫んでいた。あとで体を見ると、脚、腕、腰、肩など、いたるところに痣(あざ)と擦り傷ができていて、痛みを覚えた。
[転落した地点の写真] 写真ではさほど急に見えないが、実際にはかなりの傾斜だ。左(上)の写真の自転車と見比べると、ほぼ真っ逆さまに転落したことがわかる。山道脇が崩れているところから転落した。右(下)の写真の土砂の下あたりで自転車が止まったあと、僕は放り出されるように転げ落ちて、下方の杉の木あたりでようやく止まった。落下した斜面は涸れ沢のようになっていて、大小の岩が転がっている。
少し休んだあと、Hは御岳山駅に戻るように言ったが、僕は体は動くから大丈夫だと言い張り、予定のルートを進んだ。自転車に乗ると、右手親指の付け根が腫れてひどく痛み、ハンドルを握れない。ハンドルの上に右手を置き、何とかブレーキをかけられるようにして走った。転落したことでさらに体のバランスが取れなくなっていたものの何とか走りつづけた。
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