駅舎の風景

2021年1月下旬のある朝と2月の複数の日の夕方、S駅のプラットフォームから撮った写真だ。僕はこの光景がことのほか好きなようだ。一昔前の駅舎の造りがなつかしく思われるし、その柱や屋根越しに見る空がどこか気持ちを落ちつかせてくれる。写真を繰り返し見ていると、いろんな情景や思い出が浮かんでくるし、空想の世界に飛ぶこともできる。

駅舎の情景にもときどき感動させられる。写真では、西の空の上方に輪郭の曖昧な巨大なムササビのような形の雲がかかっている。その雲が夕陽を受けて不気味に輝いているのが気になって仕方なかった。

この鉄路の沿線に引っ越して35年になる。その間5年ほどは他の地域で過ごしたから、約30年ほぼ毎日この光景を見ていることになる。あと何年見られるかわからないが、僕が見ている間は変わらないでほしい。

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