「文字を追いながら、あるいは文字を紡ぎながらでないと、思考が論理性を持っていかない…日本語は縦の流れのなかで思考する言語なので、縦書きを手放すわけにはいかない」という一人の高校教員の文章に接し、大いに触発され考えさせられました。
いろいろ検索していたら、縦書き文庫という縦書き組版を提供する電子書籍サイトに出会いました。縦書き作品を普及させるべく無料で運営されています。試しに老書生の処女作をアップしてみたら、ヨコ書きで読んでいたのとは違った感覚がある。タテ書きで育った世代だからでしょうか、すーっと頭に入ってくるような気がしました。
ただ、スマホやPCの普及ですべてがヨコ書きになり、「日本語はタテの流れのなかで思考する言語」などという意見は片隅に追いやられてしまう昨今です。だから、あえて「タテの流れ思考」について考えてみたい、と思います。
